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俺は何時まで君のそばにいてもいいのですか? 憐哀歌 君はもう少しゆっくりでもいいと言う。 俺はそれが不安なんだ。 俺たちは子どもで、男同士で、俺がどんなにすきでも 君はいつか俺ではない人を選ぶから。 そんな脆い関係。 そういったら君は顔を真っ赤にして怒るかな。 ふざけるな、とか、いつも口癖のように言っているたるんどるとか。 もしかしたら、あの大きな手で殴られるのかもしれない。 そうだといいな。 それは、まだ君が俺を好きだという証になるから。 いつもいつも真っ直ぐに俺を見て君は好きだというけれど それは何処まで本当かな、いつまでつづくのかな。 もしかしたら、俺が君を好きな気持ちに君が引きずられたんじゃないかな。 だって君は何処までも純粋で、綺麗で、曇りのない人だから 優しくて優しくてやわらかい人だから。 「ボーっとして何を考えている。勉強中だぞ。集中しろ」 あらぬ方向へと思考を飛ばしていた俺を君がしかめっ面で見る。 誤魔化す様に少しの本音を混ぜて、彼に返す。 全部溜め込んでたら、君のことでいっぱいになり過ぎてきっと死んでしまうから。 でも、全部伝えたら君はきっと悲しむから。 「真田―もうそろそろ俺らも、大人の階段登っても良いんじゃなかね?」 今だけで良いから君が俺を好きだったという証をココに刻んで。 俺たちには確かに繋がりがあったという事実を、残して。 「アホか。その前にまだ考えることがあるだろうが」 何にも気がつかず君はそう言うけれど 君のこと以上に考えなければならないことなんて僕にはないよ。 「もう、受験とかテニスとか考え飽きたんじゃけど」 これは半分ホント。半分嘘。 テニスは好きだけど、テニスは俺から君を奪うから。 受験だってそう。高校に言っても今まで見たいに一緒に入れる保証なんてない。 だってどんなに頑張っても君はいつか僕の手に届かないところへ言ってしまう。 「たわけが。もっと真面目に取り組まんと後悔するのはお前だぞ」 もう後悔してる。 君と思いが通じたあの日から、いつ切り捨てられるのかと思うと 不安でしょうがない。 「大丈夫じゃろー、俺要領いいし」 そんな事は君には絶対に言わないけど。 「万が一と言う事もあるだろ言うが。 お前だけ高等部の進学試験に落ちたなどということになったらシャレにならないぞ」 「そんなに俺と居りたいかね?真田君」 「当たり前だろ言うが」 こんなこと聞かなければよかった。 間髪いれずに答える君の瞳は、真っ直ぐで 俺がこの先も一緒にいることを全く疑っていなかった。 その目が辛い。 その目が俺を何時までも君と言う光と共にいれると勘違いさせる。 そんな事ありえないのに。 俺なんかよりずっと君に似合ったやつが現れるかもしれない。 俺を置いてどこかに飛び立つかもしれない。 そうして、いつか俺を映さなくなるだろうから。 君との日々が、輝くものであればあるほど 君を失ってしまった後の闇は濃くなるだろう。 そうなったら俺は‥ シンデシマウカラ 「どうかしたのか?仁王」 「どうもせんよ」 そんな君の瞳を見ていたくなくて その目を塞いで、キスをした。 |
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死ぬほどくだらないおまけ | |||||||||
憐哀歌〜立海の中に居て二人っきりになんてなれる訳がないよねver〜 |