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憐哀歌〜立海の中に居て二人っきりになんてなれる訳がないよねver〜 「‥なんてことを仁王が思ってたら面白いよね」 「仁王がそんな事を考えている確率0%だな」 「分かりませんよ?仁王君だってたまには、もしかするとそんなマイナス思考に陥るかもしれません」 「何言ってんだよ、柳生。真田ならともかく仁王はありえねぇだろぃ」 「いや副部長がそんな事考えてたらキモイっす」 「だから、なんでまた覗いてんだよ‥」 ここは、立海大付属中学にある図書館。 そこで、男子テニス部レギュラー一同が静かにしかし熱く萌えていた。 「ちょっと、ナレーターの人。字が違うと思うんだけど」 これは、失礼。流石は幸村精一こんな微妙な発音の違いに気がつくとは‥ 「そんなのいいから、早く訂正」 そんな感じに、彼らは熱く燃えていた。 これでいいかな? 「なんか投げやりなのが引っかかるけど、まぁいいや」 ありがとう。 それでは続けさせていただく。 本日彼らの議題に上がっているのは、向こうで共に勉強をしてる 真田弦一郎と仁王雅治についてである。 正確には、彼らの様子をみつつホット○ッパーのCM風に 幸村精一がアテレコをしていた、であるが。 「柳先輩。何でそんな事ないって分かるんですか?」 「そうだよ柳。もし考えて無かったら僕のアテレコが無駄になるじゃないか」 騒ぐ聴衆を見渡し軽くため息をつくと、柳はポケットから黒い箱のようなものを取り出した。 「‥これが何か分かるか?」 幸村を除く全員が見てはいけないものを見てしまったと言わんばかりに顔をしかめる。 というか私も解説したくはない。 柳が手に持っていたものは日本列島警○24時等でよく目にする‥盗聴器とか何とか‥ 「ほぅ、流石に無駄に情報は仕入れているようだな」 お褒め頂いて光栄だ、柳蓮二。それでその盗聴器の入手経路だが‥ 「そんなことは、さておき」 いや置いておいては駄目だろう‥ 「何か言ったか?」 何も言ってません。 ‥いかん、私としたことが地雷を踏んでしまった。 柳が開眼している。 「開眼した柳には逆らわないほうがいいぜぃ、ナレーター」 「そうだぞ‥いいことないぜ‥」 ‥ありがとう、妙に実感の篭ったアドバイスをジャッカル・丸井。 次はもう少し早く頼む。 「ならばいい。話を続けるぞ」 柳はマイペースにそういうと、説明を続けた。 「これを昨日弦一郎の鞄につけた。そしてその鞄がアレだ」 柳が指を指す方向を見ると、真田がいつも愛用している黒の鞄があった。 「何故‥そんな事を‥?柳君」 自分の鞄にも付けられているのではないか?そんな一抹の不安を押し殺しつつ 柳生が柳に尋ねる。 自分の中に渦巻いている複雑な感情をどう答えればよいか。 少々逡巡すると、柳は閃いたと言わんばかりに口を開いた。 「貞治から手製の盗聴セットを一式貰ったので興味本位で」 どうだ文句があるかと言わんばかりに、 柳はキラキラと嘘偽りを全く感じさせない瞳を輝かせながら堂々としている。 いや、誰か突っ込まなくていいの‥って皆遠い目してるし!! 「なるほど、確かに面白そうだ。その気持ちは分かるよ」 いや、部長なんだから止めようよ!! というか手製の盗聴機が作れる男もどうなんだ!!! 親御さんが泣くぞ!!!! おおっと取り乱してしまった、失礼。 そんなわけで、他のメンバーがこの核弾頭達の暴走を止められるわけもなく むしろ(乾余計なもん渡しやがって)と青学の方向に憎悪を向けつつ この矛先が自分に向かない事を必死で神に祈り、話を即す。 「でその盗聴器使い心地はどうなんだ?」 ‥代表でジャッカルが。 「うむ、さっきからこれに流れているのが弦一郎と仁王会話だ」 耳を澄ますとレシーバーからは聞き覚えのある声が流れてくる。 ‥うん‥これは 「なにあれ、真田の癖に幸せそうでむかつく」 「すみません。これ以上は私の耳が耐えかねます」 「胸焼けしそうだぜぃ胃薬―水―!!」 「副部長‥」 「ある意味さっきのアテレコ以上だな‥」 「つぅか、激甘すぎてキモイっすー!!!!!!」 赤也の涙ながらの叫びが物語っていよう。 真田と仁王の二人は先の幸村精一のアテレコが 吹っ飛ぶ勢いで想像以上に激甘な会話をしていたのだ。 内容は‥プライバシーの侵害になるので伏せておくが‥ 「ナレーター。氷帝の忍足に伝えておいてくれないか」 ‥なにをですか。 「ヘタなラブロマンスを見るより、こちらの方が余程面白いぞ、と」 はい、しっかりと伝えておきます‥。 約2名を覗き、その場にいた人間がめまいがするほどの甘さに1人また1人と倒れていく。 そんな事には全く気がつかず図書館が閉館するまで 二人で居るだけで幸せな真田と仁王の2人は激甘ワールドを繰り広げていた。 〈おまけのおまけ〉 「日吉ー立海にデートいかへん?」 「‥視察の間違いじゃないですか?」 「いいや、何か今立海でラブロマンスも真っ青のホラー見れるらしいから一緒に見に行かんかなーと思って」 「(何だそれは!!!!)」 |
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